- 2020年1月 8日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:中国
- トピック:表現の自由
© AFP/Getty Images
1月1日にあった抗議デモで、香港の警察は、表現と集会の自由の権利を甚だしく軽視する姿勢を世界に示すことになった。
デモ開始3時間後、数人が銀行の建物を破壊する行為に出たことで、警察当局は、主催者に「デモは違法」と通告した。その後、デモ解散に与えた時間はわずか30分で、その後ほとんどが非暴力のデモ隊に催涙ガスや放水銃を容赦なく浴びせ、参加者の排除に乗り出した。これを契機に、数人の参加者が警察に石や火炎瓶を投げ始めた。
警察はこうした強制排除で、市民の表現と集会の自由の権利の行使を阻んた。当局は本来、平和的なデモを制限したり阻止したりするのではなく、促進すべきなのだ。
香港政府は、過去半年間の抗議行動で警察が参加者に過剰な力を行使したとされる問題で、公正な捜査を速やかに実施し、平和的デモ参加者に暴力を加えた関係者全員を裁判にかけなければならない。ただ、警察にこの捜査を任せるわけにはいかないため、第三者機関に担わせるべきだ。
警察は、今回のデモで少なくとも287人を逮捕したが、その中には、3人の人権監視員も入っていた。
監視員は、中立的立場でデモを観察し、デモの際の人権侵害の情報を収集する役割を担うため、関係当局に説明責任を果たさせる上で欠かせない存在だ。その監視員を拘束したこともまた、重大な問題である。
アムネスティ国際ニュース
2020年1月2日
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