- 2020年4月 9日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:中国
- トピック:
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国家転覆罪で4年半収監されていた人権派弁護士、王全璋(Wang Quanzhang)さんが、釈放された。
しかし、その後、送られた先は、家族がいる北京ではなく、北京から400kmも離れた山東省済南市だった。
釈放の前日、家族は当局から、「刑務所に迎えはいらない。刑務所で新型コロナウイルスの集団感染が発生したため、14日間隔離する」と告げられた。
その結果、王さんは4年半も待ち続けてくれた妻と幼い子どもがいる自宅に戻ることができない。もっとも、人権を擁護する弁護士や活動家を釈放後も監視下に置くのは、当局の常套手段だ。
2015年8月、当局の一斉取り締まりで人権派の弁護士や活動家らおよそ250人が逮捕された。王さんもそのうちの一人で、役人の腐敗公表に協力したことを問題視された。妻の李文足さんも、2015年以降、常に嫌がらせや監視を受けてきた。
夫が天津で勾留されていることを妻が知ったのは、3年後の2018年7月だった。
昨年1月、王さんは、国家転覆罪で実刑4年半の判決を言い渡された。勾留期間を含む刑期満了で今回、釈放された。
収監中には、拷問や虐待を受けた可能性が高い。昨年、夫と面会した妻は、「まったく別人になっていた」と話していた。
今、どんな環境に置かれているか、警察の監視を受けているかはわからない。
事実無根の罪で収監すること自体が不当極まりない上、コロナウイルス対策を理由に釈放後も自宅から遠く離れた所に留め置かれるのは、言語道断である。当局は直ちに、すべての制限を解除し、帰宅を認めなければならない。
アムネスティ国際ニュース
2020年4月5日
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