中国:香港紙創業者に国安法違反 報道の自由の危機

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2020年8月17日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:中国
トピック:

(C) Getty Images
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国家安全維持法に違反した容疑で、民主活動で知られる香港紙「リンゴ日報」の創業者、黎智英(ジミー・ライ)さんが、社員ら6人とともに逮捕された。

警察は、国家安全維持法の「外国勢力と結託して国家の安全に危害を加えた罪」と詐欺の共謀などの容疑で取り調べていると発表した。また、これからも逮捕者が出る可能性があると述べた。同法で有罪なら、終身刑のおそれがある。

黎さんらは、リンゴ日報が中国政府・香港政府に批判的な論調だったことで標的にされたと思われる。政府や政策に批判的というだけでメディアやジャーナリストを罰することは、当局による表現の自由の制限であり、断じて許されない。

どの行為が「外国勢力との結託」になるのか当局は明らかにしていないが、今回の逮捕は、過度に広範であいまいな法律が、政府批判の取り締まりに利用された一例だ。

当局は、全員の容疑を取り下げ、報道関係者への嫌がらせと脅しを直ちに停止すべきだ。

背景情報

当局は、7人の逮捕に合わせてリンゴ日報の本社を家宅捜索したが、メディアの家宅捜索は、国家安全維持法が6月30日に施行されて以来、初めてだ。

中国と香港の両政府は長年、政府批判、抗議デモの組織化や参加、寄付などの活動をする市民や団体は、「外国勢力に繰られている」と非難してきた。これらの活動に関わると誰もが、「外国勢力に結託した」などの容疑で訴追されるおそれが出てきた。

また報道によると、香港入国管理事務所は、外国メディアや台湾関係の団体などを念頭に置いた「慎重な取り扱い」が必要なビザ申請を扱う「安全保障部」を設置した。8月初旬、香港の外国人記者クラブは、「ビザ取得に時間がかかっている」と説明していた。

国際法・国際基準の下では、自由で独立した報道は、多様な情報や見解を持つ権利を促進し、あらゆる人権を享受する上で重要な役割を果たすことを忘れてはならない。

アムネスティ国際ニュース
2020年8月10日

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