- 2020年11月 8日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:ベラルーシ
- トピック:
(C) TUT.BY/AFP via Getty Images
ベラルーシの検察当局は11月2日、前日あった反政府デモで拘束した231人を一斉に訴追する手続きを開始した。
11月1日の抗議行動は、警察とデモ参加者の間で時折小競り合いはあったものの、極めて平和的な行進だった。にもかかわらず、当局は大規模な検挙に乗り出し、およそ300人を強引に逮捕した。
捜査報告によると、231人は、無認可の活動に参加し、公共物や警察車両を傷つけ、公共交通や公共機関の活動を妨害したとされる。これらの行為が、社会秩序を著しく混乱させる行為の組織または準備の容疑にあたるとされ、有罪なら最高3年の刑を受ける。
当局が今後の抗議行動を警戒していることは明らかで、1件の訴追でこれだけの人数を裁判にかけることで、抗議行動を違法とする狙いがあるものとみられる。
デモ行進の参加者らは、今回の行動を「テロに抗議する行進」と呼んだ。政府は、長期政権と8月の大統領選結果に抗議する市民を暴力的に弾圧しており、これはテロだと訴えているのだ。しかし、当局からさらに抑圧を受ける形となった。
ベラルーシ当局は、平和的なデモ参加者を犯罪者呼ばわりし、人権と基本的自由を著しく軽視している。抗議する市民に対する大規模な訴追は言語道断であり、今後の先例になるおそれがある。当局は、この訴追を即座に取り下げなければならない。
アムネスティは、世界各国が、抑圧と権利侵害の悪循環に陥るベラルーシに対し、ベラルーシ政府が人権を尊重し、市民が権利と自由を行使できる国となるよう、圧力をかけることを求める。
アムネスティ国際ニュース
2020年11月3日
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