ベラルーシ:市民団体やメディアを大規模一斉捜索 強まる抑圧

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2021年2月25日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ベラルーシ
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(C) TUT.by
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ベラルーシ当局は2月16日、人権活動家、ジャーナリスト、労働組合幹部らの一斉検挙を開始し、市民団体や非政府系メディアに対する締め付け強化に乗り出した。

これまで治安当局は、国内の反政府的な人物を根こそぎ拘束したり追放してきたが、今後の取り締まりの矛先は、昨年の大統領選後の治安部隊による暴力的対応などの人権侵害を告発してきた人権活動家やジャーナリストらにも向けられる。

家宅捜索や訴追は、国家主導の報道機関や人権団体つぶしであり、社会に不可欠な人権活動や報道の排除だ。ベラルーシ政府は昨年から、国際社会からの強い非難や懸念を無視して、手段を選ばない取り締まりを行ってきた。

ベラルーシで激しくなる根拠のない不当な弾圧は、最大限強い言葉で非難されるべきであり、アムネスティは、治安当局に対し人権を行使しただけで拘束されている人びとの即時無条件の釈放を求める。ベラルーシの人びとの支援に向け、国際社会は、人権を支持し同国市民に対する不当な抑圧に対抗するために力を尽くし続けなければならない。

背景情報

2月16日早朝、ミンスク、ホメル、マヒリョウ、ヴィチェプスク、ブレストの5都市で、警察がビアスナ人権センター、ベラルーシ・ジャーナリスト協会、独立系労働組合など、多数の団体の事務所や関係者宅を一斉に家宅捜索した。

刑法の「公共秩序を乱す行為の画策や準備」の疑いがあるとされるが、容疑には何の根拠もない。当局の狙いは、抗議デモの参加者やデモに好意的なメディアなどの摘発だ。ベラルーシ捜査委員会によると、捜査は、抗議活動資金の調達状況を明らかにすることだという。

アムネスティ国際ニュース
2021年2月16日

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