- 2026年7月 9日
- [国際事務局発表ニュース]
- 国・地域:インドネシア
- トピック:

インドネシアのアチェ州で、キスをし、その様子をソーシャルメディアでライブ配信した未婚のカップルがむち打ち刑に処された。
単にキスをしたというだけで若い男女を公の場でむち打ちにしたことは、恐ろしい差別行為であり、インドネシアのアチェ州におけるイスラム刑法の下で容認され続けている人権侵害を浮き彫りにするものだ。
この処罰は、当局がオンライン上でもオフライン上でも、平和的な表現を標的にするためにシャリア(イスラム法)の適用範囲を拡大している実態を示す。アチェ州のシャリア警察は、結婚外の公の場での親密な行為など、シャリアに違反するとみなされる行為を処罰しようと、デジタル監視を強化しているとみられる。
むち打ち刑は、本質的に残忍で非人道的かつ品位を傷つける刑罰であり、多くの場合、拷問に相当する。インドネシア当局は、合意に基づく親密な行為を犯罪扱いするのをやめ、体罰を容認するあらゆる差別的な条例を廃止しなければならない。
インドネシアは国連人権理事会のメンバーとして、また拷問等禁止条約の締約国として、アチェを含む国内の法律を、平等と非差別という憲法上の義務に合致させる必要がある。公正で人道的な社会に、体罰は存在すべきではない。
背景情報
7月2日、アチェ州の州都バンダ・アチェで、22歳と25歳の未婚のカップルが、それぞれ21回ずつ公開の場で鞭打ちの刑に処された。2人は3月、車内でキスをする様子をティックトックでライブ配信したことを受け、逮捕されていた。
アチェ州は、同意に基づく婚外交渉や同性間の性的関係を犯罪とするイスラム刑法(カヌン・ジナヤット)を施行している、インドネシアで唯一の州である。同法は、その処罰として公開むち打ち刑などを定めている。
国際人権法の下では、あらゆる形態の体罰は、拷問またはその他の残虐、非人道的、あるいは品位を傷つける処罰に該当するため禁止されている。拷問の禁止は国際法上、いかなる逸脱も許されない極めて重要な強行規範(ユス・コーゲン)であり、すべての国家に対して普遍的な法的効力を持つ。
国連自由権規約委員会やその他の人権専門家機関は、「不貞」やその他の合意に基づく婚外交渉を犯罪とする法律について、プライバシーの権利を侵害するとして懸念を表明している。
アムネスティ国際ニュース
2026年7月2日
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