パキスタン:人権弁護士へのテロ罪有罪判決 司法制度の深刻な欠陥を露呈

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2026年11月 5日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:パキスタン
トピック:

10月29日、イスラマバードの反テロリズム裁判所がイマーン・マザリ=ハジルさんとハディ・アリ・チャッタさんに対し有罪判決を下し、禁錮10年を言い渡した。

今回の有罪判決は、パキスタンの司法制度がいかに機能不全に陥っているかを示すものだ。この件は、2人が裁判にかけられたということだけではない。司法が正義の原則と公正な裁判を受ける権利を擁護できるかどうかが問われていた。しかし、その結果は惨憺たるものだった。2人に対する「反テロ」容疑が、彼らの人権擁護活動に対する報復として利用されたことは明らかだ。

2人の公正な公開裁判を受ける権利は、一貫して踏みにじられてきた。当初は本人出廷も禁じられ、その後、裁判は刑務所内へと移され、審理中は檻のようなものに閉じ込められた。

イマーンさんとハディさんが標的にされたのは、2人が屈することなく人権活動を続け、表現の自由と平和的集会の権利を行使したからに他ならない。パキスタンでは体制に異議を唱える人びとを反テロリズム法を使って標的にすることが常態化している。このような不正義は続いてはならない。アムネスティは当局に対し、2人を直ちに釈放し、彼らに対するすべての容疑を撤回するよう強く求める。

背景情報

イマーン・マザリ=ハジルさんとハディ・アリ・チャッタさんは、強制失踪や国家による不当な訴追、パキスタンの冒涜法に苦しむ活動家や不利な立場に追いやられた人びとを弁護する人権弁護士だ。2人は軍を批判し、バローチ人とパシュトゥーン人の活動家への連帯を表明したSNSへの投稿を理由に、2026年1月24日に「電子犯罪防止法(PECA)」に基づき、禁錮10年と17年の実刑判決を受けている。パキスタン最高裁判所は9月17日、両者の刑の執行を停止し保釈を認めたが、釈放される前に同日、反テロ容疑で再逮捕された。また、2025年3月、バローチ人活動家による平和的な抗議活動で「反政府スローガン」を叫び、道路を「封鎖」したとしても立件されており、この事件の保釈申請は現在も係属中である。一方、2024年のクリケットの試合に関連して警備用バリケードを撤去したとされる別件では、反テロ法に基づく裁判が行われ、今回の有罪判決につながった。

市民社会、弁護士、国際機関は、特に最近の第26次および第27次憲法改正を受け、パキスタンの司法の独立性について懸念を表明している。1年前、第27次憲法改正を受けて最高裁判事2人と高等裁判所判事1人が抗議の意を表明して辞任し、今年10月28日にもラホール高等裁判所の判事が、司法機能への行政の干渉を理由に辞任している。

アムネスティ国際ニュース
2026年10月29日

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