良心の囚人ネットワークチーム
良心の囚人ネットワークチーム

世界の多くの地域で、暴力を用いていないのに、信念や信仰、人種、発言内容、あるいは性的指向を理由として囚われている人びとがいます。アムネスティは、こうした人びとを「良心の囚人」と認定し、即時無条件釈放を求めて活動しています。

囚われていなくても、「殺すぞ」という脅迫を受けて狙われたり、自宅で軟禁状態にされたり、不公正な裁判で起訴されて長期の収監やむち打ちなどの非人道的な判決を受けた人たちを「危機にある個人」とし、独立した調査や公正な裁判を求めます。また拷問や死刑の恐怖にさらされている人びとがいます。このような非人道的な処遇や刑罰を止めさせるための活動をしています。

こうした過酷な状況におかれた個人の救済のための活動を推進しているのが「良心の囚人ネットワークチーム」です。アムネスティ国際事務局が調査した各国の人権情報にもとづき、「良心の囚人」の長期拘禁をやめさせるため、「危機にある個人」を救うため、拷問や死刑の廃止を求めて、その国の政府などに対し、手紙やメールを送って訴えかける活動をコーディネートしています。

今、こんな活動に取り組んでいます

良心の囚人ネットワークチームでは、活動に参加するグループや個人会員をサポートするために、月に一回の例会を持っています。一般の方に広く活動を紹介し、個人でも活動に参加できるように、手紙書き体験セミナーを行っています。国際事務局のデータを活用して、参加しているグループへのケースの配布、更新情報の連絡をします。

これまでの成果

2022年

国際事務局のウェブサイト「危機にある個人(I@R)」の18のケースの救援活動に23の全国のグループが積極的に取り組み、毎月更新情報をグループに流しました。釈放が実現し、活動が終了したのは3ケース(カザフスタン、中国、グアティマラ)、新たに取り組んだのは、3ケース(コンゴ、モロッコ、ジンバブエ)でした。

5月28日(土)には、手紙書き入門セミナーをオンラインで実施しました。世界各地の人権侵害の実態と手紙書きの意義を説明し、実際に国際郵便で封書を出すにはどうしたらよいのかをわかりやすく説明しました。

10月9日(日)には、手紙書きに取り組んでいる全国のグループとオンラインで意見交換を行いました。

12月10日の世界人権デーの前後には、全国で一斉に手紙書きを行うライティングマラソンが行われています。チームとして10のケースについてオンラインで手紙書きを行いました。

リーダからの一言

アムネスティ・インターナショナルが1961年に発足してから、2021年5月で60周年を迎えました。 この人権擁護活動は、弁護士であった発案者ピーター・ベネンソン氏が、裁判を受ける機会も与えられない「忘れられた囚人」がいることに注目したことから始まりました。「良心の囚人」救援活動は、アムネスティの原点です。また世界では、拷問や長期収容、自宅監禁、死刑への恐怖で「危機にある個人」が多数存在しており、救援活動が求められております。世界の人権状況を知り、日本でその救援のため取り組んでいるのが、良心の囚人ネットワークチームです。

メンバー募集中!

連絡先:adoption21@amnesty.or.jp