ソマリア:AU軍の民間人への発砲について調査を

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2009年2月 5日
国・地域:ソマリア
トピック:地域紛争
アフリカ連合ソマリア平和維持部隊(AMISOM)が2008年2月2日、首都モガディシオにおいて、無差別に発砲し民間人を殺害した容疑に関し、アムネスティ・インターナショナルは本日、ただちに独立した中立的な調査を実施するよう求めた。

「AMISOMの部隊が不法に民間人を殺害したという告発について、実効的な公の調査を行うことはきわめて重要である。すべての紛争当事者が罪を問われることなく不法に民間人を殺害してきたなかで、この調査によって、AMISOMは国際人道法の基準を守る意思があるというメッセージをソマリアの人びとに送るだろう」と、アムネスティのアフリカ部副部長ミッシェル・カガリは述べた。

AMISOMのスポークスパーソンは、部隊が民間人に対し発砲したことを否定した。スポークスパーソンによれば、マカ・ムカラマ通りでのAMISOM の車両を狙った爆破事件により3人の民間人が殺害され、彼らの兵士も1人負傷したという。しかしアムネスティは、AMISOMの兵士たちが爆破事件に応戦する形で無差別に発砲したため、その通りでバスに乗っていた人やバスに乗ろうとしていた人びとの少なくとも10人の民間人が殺害され、他に少なくとも十数人が負傷したという報告を複数受け取っている。これらの報告によると、弾丸による傷跡のある少なくとも10人の遺体が首都のメディナ病院に運ばれた。AMISOMは後に、この事件で殺害された民間人は、爆発と反政府武装グループの発砲の両方による犠牲者であると述べた。

調査によって、この事件で死亡または負傷した民間人の人数と身元、けがの種類や発砲元をはっきりさせることが必要である。もし、AMISOMの兵士が発砲したことが明らかになった場合は、民間人の死傷を避けるために実行可能なすべての予防措置がとられたかどうかについても調査が行わなければならない。発砲したとされる兵士は、調査の結果が出るまで停職にすべきであり、国際人道法違反に責任があるとされた者はすべて裁判にかけなければならない。

アムネスティは、ソマリアでの紛争のすべての当事者に対し、民間人への直接攻撃、および軍事目標と民間人を区別しない無差別な攻撃について繰り返し非難してきた。ソマリア暫定連邦政府(TFG)軍と戦っている武装グループは、民間人が多い地域で爆破装置を使用し、住宅地から攻撃をしかけている。一方、TFG軍、民兵組織、またその同盟軍は、武装勢力への反撃として、無差別攻撃や直接市民を狙った攻撃を行っている。

アムネスティ発表国際ニュース
2009年2月5日

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