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シリア:アレッポの紛争が激化。市民が矢面に

2012年8月28日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:シリア
トピック:変革を求める中東・北アフリカ

アレッポの制圧をめぐり、シリア政府軍と反政府軍の間の戦闘が激しさを増している
アレッポの制圧をめぐり、シリア政府軍と反政府軍の間の戦闘が激しさを増している

シリア最大の都市で商業の中心地、アレッポの制圧をめぐって、シリア政府軍と反政府軍の間の戦闘が激しさを増している。その中で市民はじっと耐えている。アムネスティ・インターナショナルはシリアの新たな報告書の中でこのように述べている。

11頁の報告書は、アムネスティが8月前半、現地を訪れて行った調査に基づいている。ビデオの映像も添えた。

報告書は、シリア政府軍がますます頻繁に住宅地に空爆と砲撃を加え、その結果しばしば無差別攻撃となって市民を重大な危険にさらしていることを記録している。

政府軍は、誘導システムがない爆弾・砲弾・迫撃砲などの精度の低い武器を使用しており、市民が砲撃に巻き込まれる危険性は、劇増している。

10日間のアレッポでの滞在中、アムネスティは30回の攻撃について調査した。住宅地域への無差別攻撃の結果、戦闘に関与していない、子供を含む多数の市民が、殺傷されていたことがわかった。自宅にいた人、パンを求めて行列にいた人、さらに避難場所にいた人もいた。

政府軍は、特定の軍事目標に向かって攻撃するというより、反政府軍の事実上支配下にある地域や反政府軍の拠点あるいは軍事行動の起点で、反政府軍と市民の区別がつかない地域を目標に、しばしば無差別に攻撃しているようだった。

このような攻撃の犠牲者の中に、子ども7人を含む10人家族のカヤリ家もいた。カヤリ家は8月6日午後、2回の空爆で犠牲となった。

何人かの犠牲者は、戦闘で自宅を追われ、避難してきた場所で亡くなった。アミナ・ヒンディもその一人。彼女は、夫、母親、生後3か月の姪とともに殺された。戦闘の影響で彼女と夫は自宅を後にして、弟の家に滞在していた。その家が8月8日、砲撃を受けた。

報告書はまた、パンをもとめて並んでいた時、どのように市民が殺傷されたかを記録している。現在、アレッポではパンが不足し、パン屋の外には昼夜、長い行列ができている。13歳の少女、キファ・サムラと11歳の弟のザカリャは8月12日朝3時、自宅近くでパンの行列に並んでいたとき、攻撃を受け亡くなった。そのとき、11人の子供の母親である隣人も犠牲になった。

市民は日々、政府軍による空爆と砲撃の集中砲撃をいたるところで受けている。多くの人々は、どこにも安全な場所がないため、どの家族も次に予測できない攻撃におびえながら生活している。

市街戦につきものの市民に対する危険が、市民の安全を明らかに無視することでますますひどくなっている。

市民の死傷者が増加し続けるなかで、政府軍と反政府軍双方は、国際人道法に従った行動を取ることが必須だ。それは市民を犠牲から守るために、実行可能な予防措置をとることを意味している。

市民に対する無差別攻撃やその他の戦争犯罪の責任者は、その責任を問われるべきである。

圧倒的多数の犠牲者が、政府軍による空爆や砲撃で殺害された。一方、どちら側が攻撃したのか明らかでない場合もあった。

反政府軍はほとんどの場合、短距離軽兵器で戦っているが、時には同じように市民を危険にさらす迫撃砲や手製ロケットなどの低精度な武器や無差別兵器を使用している。

報告書に強調されているさらに憂慮すべきことは、政府軍による、戦闘に関与しない市民の裁判なしの略式の処刑が急激に増加していることである。そのほとんどが若い男性であるが、手錠をかけられ頭部を撃たれ、政府軍が全面的に管理している空軍情報部本部近くに埋められているのがしばしば見つかっている。

戦闘が続く中、市内で軍事行動をしている自由シリア軍(FSA)など非常に多くの反政府武装勢力による捕虜の違法な殺害や虐待などの増加も、またますます懸念されている。

アムネスティはFSA指導者に対して、このような虐待行為を直ちに終わらせ、捕虜の殺害なども公正に調査することを繰り返し要求してきた。

国際社会は依然として、シリアへの対応の足並みがそろっていない。またシリアにおける広範で深刻な人権侵害を示す多数の証拠を無視し、矢面に立つ市民を事実上見て見ぬふりをしている。なんとも恥ずかしいことである。

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