バーレーン:国連審査を前に手段選ばぬ弾圧

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2017年4月28日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:バーレーン
トピック:

バーレーンでは、自国の人権状況が審査される5月1日の国連人権理事会を控え、国に批判的と目される人たちへの当局の弾圧がますます激化している。この5日間で32人が検察当局の取り調べを受け、そのほぼ全員が起訴された。

事情聴取を受けたのは、人権擁護活動家、政治活動家、弁護士、ジャーナリスト、人権侵害被害者の親族らだ。この時期に政府批判を展開させないために、彼らを見せしめに使ったのではないかという懸念が上がっている。

国に異議を唱える人たちへの弾圧は激しくなるばかりで、批判的な声の封殺には手段を選ばないという姿勢が見て取れ、異様である。

ジュネーブで自国の人権状況を語ってはならないという圧力であることは明らかである。

出頭させられた32人のうち少なくとも24人は、バーレーン北部のディラーズで昨年10月から今年3月までにあった、当局がいう「違法な集会」に参加した容疑で起訴された。他の数人は、テロ犯罪担当検察官から取り調べを受けた。起訴された人たちは、検察がいう時期にディラーズにはいなかったとして、容疑を否認した。そのほとんどは、ディラーズ在住ではなく、また同地は昨年6月20日以降、住民以外の立ち入りが禁止されている。表現の自由と集会の権利を行使したことで、起訴されたと受けとれる。

32人のうち8人は渡航禁止命令が科され、また4人は出国を止められたと語っている。昨年6月以降、多数の人権擁護家や政治活動家が出国を禁止されており、今回起訴された人たち全員が、同様の命令を受ける可能性が高いと思われる。

彼らの起訴にはまったく法的根拠はなく、悪化するばかりの人権状況に声を上げる人たちを、ただただ「懲らしめる」ということにすぎない。バーレーン政府が、人権活動家、反体制派、あるいは人権について声を上げる者を迫害している事態を、国際社会は傍観してはならない。

特に英国や米国などバーレーンの同盟国は、起訴の取り下げと移動禁止命令の解除を求めるべきである。バーレーン政府は、ジュネーブの人権理事会に参加しようとする人たちの出国を、決して止めてはならない。

アムネスティ国際ニュース
2017年4月25日

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