良心を理由に兵役につくことを拒否したために、投獄されていた大韓民国(韓国)の人権活動家ムン・ミョンジンさんが、2012年6月29日に仮釈放されました。

ミュンジンさんは、「自らの良心に反する」という理由から兵役につくことを拒否し、18ヵ月の懲役を言い渡されていました。アムネスティは、ミュンジンさんの釈放を求めて、世界中でキャンペーンを展開してきました。

2006年、ミュンジンさんは警察と治安部隊が、デモに参加する人びとを暴力で弾圧する現場を目撃しました。それ以来ミュンジンさんは、良心にもとづいた兵役拒否に、興味を持ち始めたといいます。そして、ミュンジンさんは入隊を命じられた2010年12月14日、国防省の前で記者会見を開き、兵役を拒否することを宣言しました。

韓国には兵役義務の制度があり、20歳になった者は軍事訓練を受ける義務があります。しかし、この義務を拒否し、ミュンジンさんのように逮捕される人は決して少なくなく、現在も800人近くが刑務所に収容されています。

ムン・ミョンジンさんからのメッセージ

みなさんから、本当に多くのハガキをいただきました。

私を個人的に知っているわけではないのに、「あなたの釈放のために、できることをします」と書かれたハガキを見て、心の底から勇気づけられました。

一方で、同じように良心を理由に兵役を拒否し、いまだに釈放されずにいる友人たちのことを思うと心が痛みます。良心による兵役の拒否が、権利として認められる日が来ることを、切に願っています。

本当にありがとう。


※このアクションは、2012年4月号のニュースレターで取りあげられました。