会報誌のワールドワイド・アピールで支援をお願いしたアンヘル・コロンさんが、6年の習慣を経て、無事解放されました。

アンヘルさんは重病の息子の医療費を稼ぐためホンジュラスからメキシコを渡り米国に入国しようとしたところ、国境付近の地元警察に逮捕されました。

メキシコではアンヘルさんのように、中南米から米国に渡ろうとする移民が急増しており、彼らを標的とした犯罪が頻発するなど、移民に対して厳しい状況が続いています。さらに、当局は厳しい立場にある彼らを守るどころか、「犯罪予備軍」と見なして、不当な逮捕や拷問を行っています。

アンヘルさんはアフリカ系であることから差別的な待遇や侮辱を受け、激しい拷問に遭いました。自身の罪状は強制的に署名させられたもので事実ではないこと、拷問や人種差別を受けたことを訴えましたが、この証言は無視され、アンヘルさんは6年もの間連邦刑務所に収監されていたのです。

2014年に入り、独立した国際医療機関がアンヘルさんを診療し、容体と拷問の証言が一致していることを発表したのですが、なかなかメキシコ当局は起訴を取り下げようとはしませんでした。これに対し、アムネスティはアンヘルさんの解放を要求し続け、アンヘルさんに支援のメッセージを届けてきました。

今年9月、アムネスティの派遣団が獄中のアンヘルさんと面会した時、事態は良い方向に向かっていると語っていました。みんなが一緒に闘ってくれたおかげだと。そして、アンヘルさんが信じた通り、検察はついに起訴を取り下げ、10月15日無事解放されることになったのです。ヒューマンライツ・サポーターになりませんか?