3月27日(金)、日本弁護士連合会主催、袴田巖さんの再審無罪を求める実行委員会(アムネスティは構成団体の一つです)共催で、「袴田事件は終わっていない!再審開始決定1周年集会」が行われました。 アムネスティ日本 死刑廃止担当の山口が報告します。

集会は、日弁連会長の村越進さんの挨拶からはじまりました。次に、実行委員会の構成団体である、ボクシング協会関係者から新田渉世さん、輪島功一さんの挨拶、そして袴田さんを支援する議員連盟から鈴木貴子衆議院議員の挨拶と続きました。

挨拶のあと、袴田事件弁護団事務局長の小川秀世さんが、当時の取調べを録音したテープを再生し、袴田さんと取調べ担当者とのやり取りが再現されました。 元気なくぼそぼそと話す袴田さんを、じっくりと追い詰めていくような取調べでした。

基調講演は、「検察官の即時抗告は許されるのか?―再審開始決定に対する即時抗告の法理論的検討」として、九州大学法学部准教授の豊崎七絵さんがお話しされました。 再審開始決定に対する即時抗告は立法論として禁止されるという点を述べられ、無罪となり社会復帰を果たすという再審請求人にとっての権利について説明されました。

さらに、「巖さん解放から1年」という15分程度の動画が上映されました。浜松の会の支援者の方が、感動的な釈放の日から、自宅でくつろぐ様子など1年間カメラを回していたものを編集したものです。 袴田さんはいまだに拘禁症状に苦しんでいますが、1年間を通じて、徐々に顔に表情が戻ってきている様子が分かりました。

今回の集会では約170名にご参加いただき、さらに釈放1周年ということでさまざまな方からメッセージが送られました。 森村誠一さん、瀬戸内寂聴さん、周防正行さん、森達也 さん、青木理さん、大橋秀行さん、鳥越俊太郎さん、金聖雄さんなど、袴田さんへの暖かい励ましのお言葉をいただきました。多くの方が参加されたこの集会では、各方面からの支援を改めて痛感しました。

アムネスティは、英国死刑廃止超党派議員連盟会長ビビアン・スターン男爵夫人からメッセージをいただき、事務総長サリル・シェティのメッセージと共に紹介させていただきました。

ご参加してくださったみなさま、ありがとうございました。 これからも、袴田さんの再審実現のため、アムネスティは活動を続けていきます。

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開催日 2015年3月27日(金)
場所 弁護士会館2階講堂「クレオ」ABC

 

 

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