【イベント報告】オンラインセミナー「死刑廃止を考える〜死刑制度とは？世界の状況は？〜」を開催しました

開催にあたって

アムネスティ日本の死刑廃止ネットワークチーム東京は、毎月1回東京事務所で「死刑廃止入門セミナー」を開催しています。しかし新コロナウィルス感染防止対策のため、セミナーの開催ができなくなりました。どうしたら活動を継続できるのか、こんな時だからこそ命の問題を考えるセミナーは必要ではないだろうか、とチームメンバー内で話し合ってきました。その中で出たアイデアの一つがインターネット上のオンラインセミナーを開催しようというものでした。そして準備をすすめていき、5月10日(日)に死刑制度に関するオンラインセミナーを開催しました。

セミナー「死刑制度とは？世界の状況は？」報告

セミナーはビデオ会議システムのZoom（ズーム）を使用、講師はチームのメンバーが交代で行いました。参加者は想像以上の37名でした。

パワーポイントを使用して、死刑制度について世界と日本の現状を約20分程度の報告を行いました。世界では三分の二の国が死刑を廃止していること。毎年死刑執行している国は20数か国にしかすぎないこと。いわゆる先進国で死刑を存置しているのは日本と米国でしかないこと。その米国でも半分近くの州は廃止していること。等々グラフや図版を使用して説明しました。その後、台湾の死刑状況や、ナイジェリアではこのビデオ会議システムを使用した「Zoom裁判」で死刑判決が出た、というような世界での死刑をめぐる現状が報告されました。

最後に参加者から、今後死刑廃止運動がどうなっていくのかなど、たくさん質問をいただきました。時間内で答えられなかった質問には後ほどメールにて回答させていただきました。

セミナーは当初40分の予定で始めましたが、5分ほど延長し終了しました。初めての試みでしたが、住んでいる地域に限定されず、多くの人が参加できることは大きな利点であると感じました。もちろんネットの環境がない人たちがいること、直接会ってセミナーを行うほうが参加者の考え等がよりわかることなども考慮に入れて進めていかなければいけない、とも感じました。今後も、オンラインで行う利点を活かしながら、今後の死刑廃止活動をしていきたいと考えています。

報告者：アムネスティ日本 死刑廃止ネットワーク東京のメンバー