アムネスティ・インターナショナル日本の死刑廃止ネットワーク大阪チームは、「死刑を止めよう宗教者ネットワーク」との共催で、在日韓国人で元えん罪死刑囚である李哲さんの講演会を開催しました。会場には31名の参加者とYouTube視聴に30名が参加しました。

講演のなかで李哲さんは、大学のサークル活動の中で民族意識に目覚め、祖国の民主化と統一を韓国の学友と共に行っていこうと韓国留学を行ったこと。韓国留学のなかで、軍事独裁政権のスパイ事件捏造に巻き込まれ、13年間の獄中生活を送ったことが話されました。

韓国中央情報部の凄惨な拷問を交えた尋問によりスパイの罪を強要され獄中生活を送ったことは、民主化された社会が如何に必要なのかを私たちに教えてくれました。

しかしそれにもかかわらず、日本で13もの救援会ができ活発な救援活動が行われたこと、何より家族の献身的支えがあったことが、李哲さんの軍事独裁政権に抗する意志を回復させたことを感動的に講演いただきました。とりわけ僅か3分の面会時間を利用して、オモニ(母親)が李哲さんを叱咤する場面は印象的です。

李哲さんは、単に元えん罪政治犯死刑囚というだけでなく、一般死刑囚との交流を通じて、死刑制度の非人間性を描き出します。18歳の死刑囚と交わしたエピソードは、李哲さんの人間性を表すとともに「誰にも生命を奪う権利」などはなく、「誰も、法の名を借りて死刑に処す権利はない。」はないことを私たちに訴えます。

この公開セミナーはYouTubeで公開されています。ぜひとも多くの方がご視聴されることをお願いします。

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開催日 2022年7月12日(火) 18:30-20:00
場所 カトリック大阪大司教区本部事務局
講師 講師:李 哲(イ・ チョル) さん
主催 宗教者ネットワーク
共催 カトリック大阪大司教区社会活動センターシナピス
公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
京都にんじんの会
京都から死刑制度の廃止をめざす弁護士の会