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日本:武器貿易条約(ATT)国連交渉に向けた要請書

2012年4月23日
[公開書簡]
国・地域:日本
トピック:武器貿易条約
外務大臣
玄葉 光一郎 様

2012年7月2日から27日にかけて、国連ニューヨーク本部において武器貿易条約(ATT)の交渉会議が開催されます。アムネスティ・インターナショナル日本は、武器の拡散と乱用を防ぎ、人びとの生命を守る、真に有効な条約を成立させるために、日本政府が積極的な役割を果たすよう、日本政府に要請いたします。

現在、通常兵器の国際的な取引を規制する基準が不十分なため、多くの人びとが命を奪われ、地域の安定が脅かされています。アムネスティ、オックスファム、国際小型武器行動ネットワーク(IANSA)などの国際的NGOが武器の規制を求めるキャンペーンを開始した2003年当時、ATTは非現実的で理想主義的と言われ、支持国もわずかでした。しかし、100万人を超える人びとの声に支えられたキャンペーンは、各国政府を後押しし、2006年12月、ATTについて議論を開始する決議が、国連総会本会議において圧倒的多数で採択されました。そして、これまでの準備会合を経て、2012年7月に条約成立に向けたATT交渉会議が始まります。

7月のATT交渉会議は、通常兵器の輸出入やその他の移転について、可能なかぎり高い基準を設定した条約を成立させる、歴史的な機会となり得ます。

日本は、ATTが国連で議論されることにいち早く支持した、2006年の決議案の共同提案国の一つでした。私たちは、今こそ日本がイニシアチブをとり、有効なATTの実現の一翼を担うことを心から望んでいます。

それゆえ、私たちは、7月の国連ATT交渉会議に向けて日本政府が以下を推進するよう要請します。

1.重要原則(ゴールデン・ルール)を盛り込むこと
国際人権法や国際人道法の重大な侵害に使用される、あるいは助長する危険がある場合、各国は武器を国際的に移転しない、という重要原則(ゴールデン・ルール)の文言をATTに盛り込むこと。

2.条約の適用範囲を包括的にすること
条約はすべての兵器に適用されるべきである。軍隊、治安部隊、警察に用いられる全ての武器、関連装備や弾薬、部品、関連技術、生産設備がこれに含まれる。

3.すべての種類の移転をATTの適用対象とすること
輸入、輸出、再輸出、通過、積替え、一時的移転、国家から国家への移転、貸与、贈与、また、武器の国際移転に必要なサービス(ブローカーリング、輸送、資金調達)などがこれに含まれる。

4.武器の移転許可制度に対する強い規制を盛り込むこと
例えば、事前のリスク調査や認証手続き、エンド・ユーザー(最終使用者)の保証、ブローカー管理などがこれに含まれる。

5.国際移転についての記録管理について盛り込むこと
各国は、税関によって認可・通過した国際的な武器移転の記録を保管すること。保管の期間は20年とすること。

6.透明性を確保すること
ATTに適用される、すべての通常兵器と国際移転の種類を網羅する年次報告書の作成、条約履行状況に関する報告書を締約国が提出し、そうした報告書が公開されること。


世界中の多くの人びとが、人権侵害を防ぐために有効な条約の成立を待ち望んでいます。私たちは、日本政府が牽引役となって、武器輸出大国である米国、中国、ロシア、英国、フランス、ドイツ、またアジア太平洋地域の各国政府との協議を進めるよう、強く求めます。

2012年4月19日

公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
事務局長 若林秀樹

 

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