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イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ自治政府:法的手続きを無視した死刑執行

2012年7月25日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ自治政府
トピック:死刑廃止

ハマス統治下のガザ地区で、殺人で有罪判決を受けていた3人が7月17日、絞首刑で死刑執行された。パレスチナの司法制度が、厳格で公正な裁判の手続きを怠っていることを、この死刑執行は示している。

ガザでは、今年になってから他にも3人が絞首刑を執行され、死刑執行の増加が顕著である。2010年以降、ハマスで少なくとも14人の死刑が執行されている。

この3人の男性の処刑は、ハマスがガザ地区を事実上統治している短い歴史の中で、非常に残念な出来事だ。

アムネスティは、すべての死刑に反対する。さらに、今回執行された死刑のうち少なくとも一つは、国際的に公正な裁判基準に沿わない死刑判決であった。
個人が究極的な処罰に向き合うことになる場合、裁判が徹底的に公正であることが何にもまして重要となる。

死刑となった3人のうちの1人、ナエル・ジャマル・カンディル・ドウモシュ(21歳)は、2011年4月に殺人罪により死刑判決を受けた。彼の最終抗告は、ガザの最終審である大審院で今年の5月に棄却された。

ドウモシュの家族によれば、2010年5月に逮捕された後、警察の捜査で拷問を受けた末に「自白した」という。家族が、2ヵ月後に面会したとき、彼の爪は剥がれ、身体には火傷の痕とあざがあったという。

アムネスティは、これらの報告について調査が行われたのかどうかを承知していない。ガザでは拘留された場合、拷問が日常的に行われており、拷問した者が責任を問われるということはほとんどない。

昨日、刑が執行された残りの2人は、F.T.W.とされる者とハゼム・ヒルミ・ヘレスで、彼らはそれぞれ殺人、強盗殺人の罪に問われていた。

パレスチナの法律によれば、死刑判決はパレスチナ自治政府大統領が署名しなければならない。現在の大統領マフムード・アッバスは、ファタハであり、ハマスと対立している。そのため大統領は、2005年以降、一件も死刑判決を裁可していない。

ハマスがこの法的要件に従うことを拒否しているのは、彼らが法的な手続きをいかに無視しているかという一例だ。

無視している他の例は、軍事法廷が市民に対して死刑宣告を下していることだ。7月17日の死刑執行により、ガザで死刑判決を受けている他の囚人に対する重大な懸念が深まっている。

アムネスティは、ハマス当局に対して、すべての死刑執行を止め、ガザにおけるすべての死刑を覆すか減刑すること、あるいは死刑によることなく、公正な裁判の基準を順守するような手続きで再び裁判を受けることを認めるように強く求めている。

アムネスティは現在、ガザでは、27人余りが死刑判決を受けていることと把握している。A.M.A.という男性は、もし軍事法廷で彼の「敵との協力」という罪に対する上告が棄却されれば、直ぐさま死刑執行に直面することになる。

現地の複数の人権擁護団体によれば、ハマスによって刑が執行された14人のうち6人は、「敵との協力」の罪、あるいはイスラエルの保安機関に機密情報を渡したとする反逆罪によって有罪となった者たちであった。

アムネスティは、これまで何度もガザの軍事法廷での法的手続きについて懸念を表明してきた。そこでは「協力者」の疑いをかけられた人びとの裁判は、公正な裁判の国際的基準を全く満たしていない。

ハマスの内務省はプレスリリースの中で、当局は社会を守り、法と秩序を施行する義務があるとして死刑の使用を正当化している。

アムネスティは、犯罪行為の容疑者を裁く権利と責任がハマス行政当局にあることを認めるが、死刑が他のいかなる処罰よりも抑止力があることを示すどのような説得材料となる証拠は見つかっていないのである。

アムネスティは、究極的に残虐で、非人間的で、品位をおとしめる処罰である死刑に反対する。どのような場合でも死刑は、生きる権利および拷問を受けない権利、残虐で非人間的、品位をおとしめる処罰を受けない権利の侵害だ。

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