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イラン:国際社会の要請を無視し、10人を処刑

2012年11月 1日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:イラン
トピック:死刑廃止

薬物犯罪のかどで有罪となったサイード・セデジ。当局に処刑された(C)private
薬物犯罪のかどで有罪となったサイード・セデジ。当局に処刑された(C)private

10月22日(月)の朝、イランで10人が処刑された。薬物犯罪のかどで有罪となったサイード・セデジもその一人だ。アムネスティ・インターナショナルや国連人権専門家等がイラン当局に対し、死刑執行の停止を求めていたにもかかわらず、死刑が執行された。

セデジは処刑の前日に、エヴィン刑務所で母親との「最後の面会」を許された。月曜日の早朝に「死刑を執行する」と、司法当局者から発表があったのだ。

22日に処刑されたセデジほか9人は、イランの大量処刑の新たな犠牲者だ。今年に入りすでに360人以上が処刑されている。その大半が、薬物犯罪で有罪となった人たちだ。こうした処刑は家族らに不要な苦しみを与える。また、処刑は誤った判断の結果であり、無益で、人権を侮辱する行為だ。

家族の話では、セデジの遺体は処刑後すぐに家族のもとに返されたとのことだ。

セデジの死刑執行は、10月13日に延期が認められたようだ。しかし、家族は彼の居場所も知らされず、10月21日になって初めて母親は、息子が近く処刑されるとの連絡を受け、最後の面会に来るよう言われたのだった。

家族によると、セデジは随分と痩せ、処刑前に他の近親者にお別れの電話をかけることも禁じられていたそうだ。

セデジは、死刑執行が延期された後に拷問を受け、模擬処刑まで行われたと家族に話したそうだ。また、エヴィン刑務所では、カメラの前で自分の罪を告白するよう命じられたが、拒んだという。

死刑執行前の模擬処刑は、極めて憂慮される事態だ。この件については、直ちに公正な調査を行い、虐待の責任者を司法の場で裁くべきだ。

セデジの処刑後、当局は遺族へ「報道機関に話すな」と警告し、公で葬儀を営むことも禁じた。

10月11日、セデジの兄弟であるマジド・セデジが逮捕された。BBCペルシャとボイス・オブ・アメリカのインタビューで弟の窮状を訴えたためだ。エヴィン刑務所に入れられ、4日後に保釈された。

イランの治安部隊は、違法薬物の生産および供給に関する犯罪で個人を起訴する権限を持っている。しかし国際法では、死刑は「最も重大な犯罪」にあたる場合にのみ適用すべきだとしており、薬物犯罪はこれにはあたらない。

イランは、中国に次いで2番目に年間処刑数が多く、今年もすでに少なくとも368人が処刑された模様だ。うち136人の処刑については、いまだに公式の発表はない。

死刑が薬物関連犯罪を減らすために有効だというはっきりした証拠はない。国際人権基準は、死刑は絶対的法定刑であってはならないとしている。

アムネスティは、引き続きイラン当局に死刑囚の減刑を求めていく。また、法を改正して薬物犯罪への死刑の適用を止めるよう要請を続ける。

 

アムネスティ国際ニュース
10月22日

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