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フィリピン:女性の「性と生殖の権利」に進展

2012年12月27日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:フィリピン
トピック:女性の権利

フィリピンでは、いまだ中絶は違法だ
フィリピンでは、いまだ中絶は違法だ

フィリピン政府は12月17日、長く待たれた、性と生殖の健康に対する女性の権利保護を確立する法律を可決した。

RH法(健康出産法)として知られている「責任ある養育、性と生殖に関する健康、および人口と開発に関する法」は、女性が性と生殖に関する保健医療を受けることを妨げていた長年の障壁を打ち壊すものだ。同法により女性は、成人のための避妊と生殖に関する、最新の保健情報なども得られるようになる。

さまざまな課題

この法律は、女性の性と生殖に関する健康の権利を保護する重要な一歩だ。しかしながら、少女の性と生殖に関する健康の権利を保護するには十分ではない。

新しい健康出産法は、無宗派の学校に、出産可能年齢の学生に年齢にふさわしい性教育を受けさせることを義務付けている。ところが、上院に提出された修正案は、18歳未満の学生には両親の書面での同意が必要と制限している。

この法律はさらに、保健省が地方自治体の支援を得て、性と生殖に関する医療保健サービスと援助物資を調達し、配布することを義務付けている。また医療保険システムの更新と緊急治療において母子の健康を優先することで、その重要性を強調している。

監視と説明責任の履行を強化しようとする動向の中で、この法律はまた、妊産婦の死亡調査制度の規定を設けている。フィリピン国家統計局は6月、妊産婦10万人当たりの死亡者が2006年から2010年で、年162人から221人に増加したと報告している。

中絶後のケアとカウンセリングに関する規定は、法律が可決される前に削除された。女性の生命や健康を守るためでも、レイプの結果の妊娠であっても、中絶は罪とされるこの国では、この提議の削除はかえって悪影響をもたらす可能性がある。

前向きな進展

同法は、決して完璧な法律ではない。しかし、婦人団体と医療専門家たちが10年以上にわたって、性と生殖と母性健康管理に対する女性の人権保護を法制化するよう議会に働きかけた結果であり、歓迎すべき前進である。フィリピン女性が生殖に関する権利を行使することが容易になるにつれ、妊産婦と乳児の死亡率は低くなるであろう。

前向きな進展として、この法律は、夫の承諾など第三者の了解がないという理由で、性と生殖の医療提供者が適切な治療や情報を与えないことは違法であるとしたことがある。さらに、医療提供者が医療行為に良心的異議がある場合は、患者を直ちに別の医療提供者に紹介するよう求めている。

アムネスティの要請

アムネスティは、フィリピンが国際的に認められている性と生殖に関する女性と少女の権利を促進し保護することを、さらに推し進めるよう要請する。それは、女性と思春期を含む少女に無条件に適切な性と生殖に関する情報とサービスを提供することだ。

さらに、フィリピン議会は即刻、国際人権法に沿うよう、改正刑法において中絶に関する規定を検討し改正するよう提言する。

フィリピンが、性と生殖に関する健康に対する女性の権利を十分に尊重し、保護し、実現するまでの道のりは長い。12月17日、同国は大きな飛躍を遂げたが、真の試練は、この法律にいかに実効性を持たせるか、である。

アムネスティ国際ニュース
2012年12月17日

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