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米国:グアンタナモを閉鎖し、偽善的な人権政策をなくせ

2014年1月21日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:米国
トピック:「テロとの闘い」における人権侵害

バラク・オバマ大統領がキューバのグアンタナモ湾収容所の閉鎖を命じる文書に署名してから、5年が経った。しかし、米国は相変わらずこの収容所を維持している。米国が取る人権の二重基準の典型的な例だろう。

1年以内のグアンタナモ閉鎖は、オバマ大統領が就任後最初に行った決断のひとつだった。グアンタナモが今も存続しているのは、オバマ大統領の人権上の失策であり、その業績を汚しかねない。同じ施設が、前任者ブッシュの汚点となったように。

テロ容疑をかけられた人びとがまるで貨物のように航空機内に縛りつけられ、グアンタナモに最初に連れてこられてから12年、延べ800人近い人びとが拘束され、今なお150人以上が収容されている。

彼らのほとんどは起訴も裁判も受けていない。被拘束者のうち数人は、軍事委員会の裁判を受けてはいるが、軍事委員会は公正な裁判に対する国際基準を満たしていない。その軍事裁判でも、これまでに有罪判決を下したのは、過去800人の被拘束者のうち1パーセントにも満たず、しかもその大部分は公判前の司法取引の結果だった。

米国は、釈放された元被収容者のうち強制送還できない人びとの受け入れを拒否していながら、他の国にはその受け入れを望んでいる。その結果、拘束を違法とする司法判断を得た人びとでさえ、ひき続き拘束されている可能性がある。中国のウイグル族の3人が先月スロヴァキアに移送されたが、これは、米国の連邦判事が彼らの拘束を違法と判断してから5年以上も後のことだった。

被収容者のうち70人以上(その大部分はイエメン人)は移送が認められたが、母国の治安状況やその他の諸問題を理由として、行政側はグアンタナモからの移送を延期すべきだとしている。

グアンタナモの被収容者はもう何年も、先の見通しもつかないどっちつかずの状態に置かれている。多くは、強制失踪や拷問など深刻な人権侵害の犠牲者だが、補償措置への道は制度上閉ざされており、現状では加害者がその責任を問われることはまずないといえる。

深刻な人権侵害を引き起こしてきたグアンタナモ収容所を維持する一方で、米国は毎年国際的な人権基準の遵守を宣言し続けてきた。どこであれ他国がグアンタナモのような人権無視の状態を引き起こしていたとしたら、確実に米国の糾弾の的となったことだろう。米国当局はいつになったらこの二重基準を終わらせるつもりなのか。

米国当局は、「グアンタナモの拘束は人権侵害だ」とする被拘束者の訴えに信憑性がある場合は、すべての案件に対し独立した公平な調査を実施すべきである。そして調査の結果を公表し、国際法に基づき加害行為の責任者を、現在または過去の職責にかかわらず処罰すべきである。

米国の軍当局や情報機関が犯した人権侵害に関する秘密主義は、終わらせなければならない。

グアンタナモなどの被収容者に対して行われた拷問や強制失踪など、国際法に基づく犯罪が処罰を免れている事態は、米国による国際的責務の重大な違反を放置することであり、ゆるし難い不正義である。

アムネスティは、米国に対して現在および過去のグアンタナモの被収容者をはじめ、自国が行った人権侵害の被害者すべてに、適切な補償を提供するよう強く要請する。

アムネスティ国際ニュース
2014年1月20日

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