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米国:上院の報告はCIA尋問問題の幕引きではない

2014年12月16日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:米国
トピック:

CIAの尋問手法には、水責め、模擬処刑、睡眠のはく奪、苦痛な姿勢などがあった。(C)Amnesty International
CIAの尋問手法には、水責め、模擬処刑、睡眠のはく奪、苦痛な姿勢などがあった。(C)Amnesty International

米国上院情報特別委員会の報告書は、中央情報局(CIA)が拘禁・尋問で行ってきた拷問手法を詳述している。その内容は、安全保障の名の下で驚くべき人権侵害が行われ、だれも罪を問われてこなかったことを示している。

CIAは、被拘禁者に「水責め」、模擬処刑、性的脅迫などの拷問や残虐あるいは非人道的な尋問を行ってきた。被拘禁者は強制的に失踪させられている。こうした尋問は2001年の9・11事件以降、容疑者の国家間の秘密移送や秘密裏の拘禁で、組織的に行われてきた。報告書はこれらの拷問手法に加え、被拘禁者が尋問や拘禁によって被る影響(幻覚、偏執症、不眠症、自傷行為など)についても述べている。

9・11後、国の上層部が容認してきた人権侵害は、数多くの証拠が公にされていたにもかかわらず、侵害を許した者も実行した者もその責任を問われてこなかった。

司法省による限定的なCIA調査は2012年に終了したが、その後もだれも罪を問われていない。国際法違反の行為があったことを示す捜査ビデオテープの破壊行為も同様だった。

これは米国への警鐘である。人権侵害の全容を公表し、加害者を裁かなければならない。これは政治の問題ではなく、国際法上の義務である。

水責め、模擬処刑、睡眠のはく奪、苦痛な姿勢をはじめとするCIAの尋問手法の中には、国際法上でそれ自体が拷問となるものもあれば、組み合わさったり長時間化で拷問になるものもある。残虐あるいは非人道的または品位を傷つける取り扱いもある。いずれの行為も、いかなる状況でも全面的に禁止されている。強制失踪も国際法で犯罪となる。

6,600ページに及ぶ報告書の全貌は、依然極秘扱いだ。委員長によると、CIAで拘束されていた被拘禁者の状況と受けた尋問手法の詳細が一人ひとりについて書かれている。

アムネスティは、できるだけ原文のまま、報告書のすべての開示を求めている。

共犯の国々

CIAなど米国の国家機関は、単独行動ではなく他国や機関の協力を得て、テロ容疑者とされる人たちを秘密理に移送して拘束し、拷問を行ってきた。

欧州人権裁判所は7月24日、ポーランド政府がCIAと共謀し、同国北部のスタレ・キエイクティに秘密拘禁施設を作り、2002年から2005年まで運営していたことを突き止めた。その施設内に拘禁され、拷問を受けた者もいれば、同様の虐待を受ける恐れのある他の拘禁所に移送された者もいた。

2012年、欧州人権裁判所はマケドニアに対して、カールド・エル=マスリさんが米国による拘束時に受けた拷問や強制失踪で共謀を働いた責任を認める判決を下した。

CIAに協力した他の欧州の国には、イタリア、リトアニア、ルーマニア、スウェーデン、英国などがある。2012年と2013年、欧州議会は連座したEU加盟国と関連国に対して、協力した内容を徹底調査するように要請した。

これらの国々は、拷問や強制失踪など国際法上の犯罪に対する説明責任を果たす国際的な法的義務を負う。被害者が法的に正義を受けられるようにして、人権侵害の状況を詳細に説明しなければならない。

アムネスティ国際ニュース
2014年11月9日

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