2014年10月8日、袴田巌さんの再審無罪を求める実行委員会(※1)は、袴田巖さんのDNA鑑定に関する検察の主張(※2)に対しての抗議を東京高等検察庁に向けて行いました。

日本プロボクシング協会袴田巌支援委員会から、元世界チャンピオンの輪島功一さん、現世界チャンピオンの井上尚弥さん、内山高志さんも参加して、午後1時、東京高等検察庁検事長に抗議文を提出しました。アムネスティからは、死刑廃止担当が参加し、抗議文を読み上げました。

その後、東京高等裁判所司法記者クラブにおいて、記者会見を行いました。

袴田さんの再審開始決定審において検察が異議を主張したDNA証拠の検査手法は、実は別の事件において裁判所に認められ、検察もその手法を認めています。
検察は公益の代表者であり、公正な裁判をしなければなりません。

記者会見では、輪島功一さん、新田渉世さん、井上尚弥さん、内山高志さん、布川事件の冤罪者桜井昌司さんが登壇し、袴田さんに対し真の自由が実現されるよう強く訴えました。アムネスティは、袴田さんの再審開始決定に対する即時抗告を取り下げることを要請しています。

死刑廃止デーに向けて、世界各国の動き

10月10日は世界死刑廃止デーです。この日にあわせ、袴田さんに対する支援も広がっています。

アムネスティの各国支部では、法務省宛に再審開始決定に対する即時抗告を取り下げる要請のハガキを送る予定です。また、日本支部では、10月11日に世界死刑廃止デー企画「響かせあおう 死刑廃止の声2014」~死刑がつくる冤罪~と題した集会を行います。

予約は不要です。一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。

■日時:10月11日(土)13:00開会(12:30会場/終了予定17:00)
■会場:四谷区民ホール
■参加費:当日券:1200円/前売券:1000円
 

hrc_20141009.jpg
東京高等検察庁の前で行なった抗議活動の様子

(※1)アムネスティ・インタナショナル日本は袴田巌さんの再審無罪を求める実行委員会の構成団体です。
(※2)検察は、袴田事件におけるDNA鑑定方法が、非科学的で鑑定人独自の方法で行なわれたものであり、鑑定結果に信用性はないと主張していました。しかし、別の事件の裁判で、検察は、そのDNA鑑定方法は十分科学的根拠があり、信用するに際し何ら問題はないとの主張をしたことが判明しました。

活動日 2014年10月8日
抗議文提出先 東京高等検察庁検事長

ヒューマンライツ・サポーターになりませんか?