10月3日、集会「響かせあおう死刑廃止の声 2015」が開かれました。10月10日の「世界死刑廃止デー」にちなんで毎年開催されるこの集会も、今回で11回目となりました。参加したアムネスティ日本 死刑廃止チームのメンバーが報告します。

集会は、アムネスティ日本の山口職員の報告で始まりました。「死刑廃止に向かう世界の動き」と題して、世界各国の動きと、日本がどれだけ取り残されているのかという現状について解説がありました。

続いて、杉浦正健氏・平岡秀夫氏という二人の元法務大臣が登壇しました。テーマは「法務大臣にできたこと/できなかったこと 元法務大臣 二人の選択」というもので、聞き手はアムネスティ日本の事務局長、若林が務めました。

hrc_20151003_03.jpg 会場の様子

死刑囚表現展 死刑囚表現展

その後、袴田巌さんの現在について、姉の秀子さんからお話を聞きました。11月完成予定の映画「袴田巌」の予告編も上映され、金聖雄監督からの挨拶もありました。

続いては朗読劇が上演されました。今年の夏に実施された、死刑確定者の方々へのアンケート結果がもとになっています。「今、一番訴えたいこと」や、外部交通(面会や文通)などの処遇についての項目からは、死刑囚が劣悪な環境に置かれているということを改めて実感しました。また「今、聴きたい曲は」とか「食べたいものは」という質問もあり、死刑囚も、私たちと変わらずに生きている存在なのだということに気づかされました。

休憩をはさんで、毎年恒例の公開シンポジウムとなりました。大道寺幸子・赤堀政夫基金による死刑囚表現展への応募作品の紹介・講評と、受賞作の発表です。

文芸作品・絵画作品ともに例年よりも応募が少なかったそうですが、それでもどれも力作ぞろいで、講評は予定の時間に収まらないほどでした。ここでもやはり、死刑囚が確かに生きている証というようなものを感じました。

開催日 2015年10月3日(土)
場所 東京:渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール
主催 死刑囚絵画展運営会
死刑廃止国際条約の批准を求めるFORUM90

 

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