

12月12日(金)、東京・神保町の日本教育会館一ツ橋ホールにて、ドキュメンタリー映画『香港、裏切られた約束』の上映イベントを開催し、約300人が参加しました。
上映前には、ユースメンバーの浦田珠寿さんがアムネスティ日本中国チームのサム・イップさんに質問する形式で、映画を見る上で必要となる基礎知識についてのレクチャーを行いました。イギリスの植民地であった香港の独特な『一国二制度』についてや国家安全維持法の制定過程など、2019年の大規模デモに至る歴史的背景と現在の人権状況について説明し、香港の市民空間における自由がどのように制約されてきたのかを説明しました。
催涙ガスや放水銃が飛び交う中、武装した当局に立ち向かう市民の姿を生々しく記録した映像に、上映後アンケートでは「ショックだった」「目を背けたくなった」の声も。デモに参加する市民の香港にかける思いや、声を上げたことで危機的状況に置かれる人びとの証言に触れ、会場は重い沈黙に包まれましたが、上映後は自然と拍手が沸き起こりました。
上映後のQ&Aセッションには、東京大学客員研究員のアテナ・トンさんが登壇されました。来場者の皆さんから「日本にいる私たちに何ができるのか」「亡命先としてどんな国が選ばれ、亡命した人たちは今どうしているのか」など多くの質問が寄せられました。
上映後アンケートには「ニュースで何となく知っていただけの香港の民主化運動について深く知ることができ、もっと調べたいと思った」「自分の国の自由についても考えさせられた」といった声が寄せられ、香港の人権状況にあらためて目を向けるとともに、自由な言論スペースの危機を私たち自身の問題として捉え直す契機となったことがうかがえました。
今回の上映を通じて、香港の人びとと連帯し、人権と自由を守るため日本からも声を上げ続ける必要性をあらためて確認する機会となりました。
| 開催日 | 2025年12月12日(金) 18:15〜21:15 |
| 場所 | 日本教育会館 3階一ツ橋ホール |
| 主催 | 公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本 |



