- 2026年8月21日
- [日本支部声明]
- 国・地域:日本
- トピック:死刑廃止
アムネスティ・インターナショナル日本は、本日、日本政府が行った高見素直さんに対する死刑執行に強く抗議します。
これは2025年6月以来の、高市政権下で初となる死刑執行です。災害で多くの命が脅かされる中、処刑に踏み切ったことは、現政権も人の命を軽視する姿勢であることを示しているともいえるものです。
起訴前に検察側の請求で行われた精神鑑定で、高見さんは統合失調症と診断されていました。生きる権利を奪う死刑は何人にも科されるべき刑ではありませんが、国際基準はとりわけ明示的に、精神的・知的障がい者は極刑を受けてはならないとしています。1989年に国連経済社会理事会(ECOSOC)は、精神的・知的障がい者に対する死刑廃止を勧告し、判決時でも処刑時でも精神障がいがある者に対して死刑の適用は避けなければならないと決議しました。また、国連人権理事会の前身である人権委員会も、国連総会も精神的・知的障がいを持つ者に対して死刑執行をすべきでないと勧告を出しています。国際人権基準に照らして死刑判決・執行が適切だったか、疑念が残ります。
世界の3分の2以上の国が、法律上または事実上、国家による殺人である死刑を廃止しています。一方、日本は、人権条約機関から死刑制度の見直しや執行停止を求める勧告が繰り返し出されているにも関わらず、死刑廃止に向けた取り組みがまったく行われていません。
アムネスティは、あらゆる死刑に例外なく反対します。死刑は生きる権利の侵害であり、残虐で非人道的かつ品位を傷つける刑罰です。日本政府は、国際人権諸条約の締約国として、死刑にたよらない刑事司法制度を構築する国際的な義務を負っています。アムネスティは、日本政府に対し、死刑廃止に向けた第一歩を踏み出すために、死刑の執行停止措置の導入を早急に法制化するようあらためて要請します。
2026年8月21日
アムネスティ・インターナショナル日本
<「敬称」について>
死刑執行抗議声明における「敬称」について アムネスティ日本は、現在、ニュースリリースや公式声明などで使用する敬称を、原則として「さん」に統一しています。また、人権擁護団体として、人間はす べて平等であるという原則に基づいて活動しており、死刑確定者とその他の人々を差別しない、差別してはならない、という立場に立っています。そのため、死刑確定者や執行された人の敬称も原則として「さん」を使用しています。
なぜ、アムネスティは死刑に反対するのか?
死刑に関しては、さまざまな意見があります。その中でもとくに多いのが、「被害者の人権はどうなる」「死刑が廃止されては、『被害者や遺族の感情が納得いかない』」という意見です。そして、この問題が、死刑をめぐる一番難しい問題なのだと思います。
死刑をめぐる世界の状況(2026年5月21日更新)
アムネスティの調査によれば、世界の死刑執行数は急増した一方で、死刑執行国数は前年に引き続き過去最低となったことが明らかになった。
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