2017年4月7日(金)に今年初となる「アムネスティ・カフェ&バー」を中国チーム、国際人権法チーム、ユースネットワークで共催しました。台湾を含め、国内外の人権課題に詳しい弁護士・金昌浩さんを講師に、ご来場いただいた40名以上の方とワインやコーヒーを飲みながら、意見交換を行いました。

国連に加盟できない台湾は、社会権、自由権規約などのさまざまな国際人権条約に正式に参加することも難しいのが現状です。しかし、台湾政府は自主的に、両規約を自国の国内法として扱い、規約に基づく人権審査を独自に行っています。

2017年1月に行われた第二回目となるこの審査に、金さんはオブザーバーとして参加されました。当日は、台湾の国際人権条約への対応、人権保障に向けた制度づくりについて説明していただいた上で、審査の状況についてご報告いただきました。

カフェ&バー「台湾の人権課題について学ぼう!」会場の様子

正式な条約参加国であれば、その実施状況について、条約機関の専門家による審査を受けることになります。しかし、台湾では、政府が自ら国際的に著名な専門家を招き、客観的な立場から勧告を出してもらう機会を作っています。

自主的審査は台湾政府主催で行われますが、市民社会もそのプロセスに積極的にかかわることができます。現地のNGOも発言できるよう通訳が手配され、ジュネーブ(スイス)で行われる正式な人権条約審査よりも市民社会の参加や情報提供が容易になる点もメリットになっているとのことでした。金さんの話からは、国連で行われる人権条約審査さながらの雰囲気が伝わってきました。

講演後の質疑応答、参加者同士のグループディスカッションでは、台湾の歴史的背景から、人権課題まで幅広く、活発な議論が繰り広げられました。

台湾ではちょうど、同性結婚を法的に認めるかどうかの議論が高まっている時期でした。この日、実施したフォトアクションを通して、参加者の多くが日本から台湾へこの動きを後押しするエールを送ってくれました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

台湾で同性結婚の実現を求めるフォトアクション

開催日 2017年4月7日(金)
場所 アムネスティ・インターナショナル日本 東京事務所
主催 アムネスティ・インターナショナル日本
中国チーム、国際人権法チーム、ユース・ネットワーク

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