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南スーダン:独立に際し、人権を優先すべき

2011年7月 8日
国・地域:南スーダン
トピック:国際人権法
7月9日の独立に際し、南スーダン共和国は人権を優先すべきである。優先すべき事項には、死刑執行の停止、不当に拘禁されている人びとの釈放、そして女性差別撤廃条約の批准が含まれなくてはならない。アムネスティ・インターナショナルとヒューマン・ライツ・ウォッチの両団体は30日、このように述べた。

長引く内戦や深刻な低開発に苦しめられてきた南スーダン共和国の前には、たくさんの難関が立ちはだかっている。しかしながら、6つの地域の自国民の権利を守り、尊重し、推進するために、政府は段階を経ながらもこれらを進めていかなくてはならないし、その力も持ちえている。両団体は、30日に発行された報告書「南スーダン共和国:人権の課題(South Sudan: A Human Rights Agenda)」の中でこのように述べ た。

「南スーダンは、すべての人びと、とくに女性と子どもの人権に対して確固たる責任を果たすことを表明し、その生誕を祝うべきです」とヒューマン・ライツ・ウォッチのダニエル・ ベケレアフリカ局長は述べた。「我々がまとめた南スーダンの人権のための工程を踏むことで、何十年もの間、数え切れないほどの暴力や政府の怠慢を経験してきた人びとに力強いメッセージを送ることができるでしょう」

南スーダン共和国の半自治地域は、2005年の包括和平合意に基づいて1月に行われた住民投票によって独立を勝ち取った。この合意は、22年にわたるスーダンの内戦を終結させた。本地域が7月9日に独立すれば、アフリカで54番目の国が誕生する。

最優先の課題は、兵士や警察および他の治安部隊による暴力に対する説明責任を果たすことだ。1月の住民投票以降、政府のスーダン人民解放軍と、武装勢力の武力衝突が増加し、国際法に違反した民間人殺害や、略奪や市民の財産の破壊を含む、兵士による深刻な人権侵害が起っている。

恣意的な逮捕と拘禁を含む、日常的な人権侵害や司法行政の問題に、警察も密接に関わっている。

「政府は、自らの治安部隊による虐待の免責という文化と戦うことを、公に表明しなくてはならりません」とベルケ局長は述べた。「そして警察同様、一般兵士や役人も彼らの責務について理解し、それを破った場合は裁判にかけられることを認識すべきです」

両団体は、表現・集会・結社の自由を推進するため、早急に対応を取るべきであると述べた。2010年4月に行われたスーダンの選挙の際、南の治安部隊は、スーダン人民解放軍による統治に反対する人びとに嫌がらせを行い、逮捕・拘禁した。その中にはジャーナリストや党員も含まれている。両団体は、治安部隊が政府を批判したジャーナリストに嫌がらせをしたり、逮捕・拘禁したケースを報告している。

「表現、集会、結社の自由の尊重は、新しい国にとって不可欠です」と、アムネスティのアーウィン・バンデール・ボーグアフリカ部長は述べた。「政府は、不可欠な自由への取り組みを公式に表明し、ジャーナリストの恣意的な逮捕をやめなくてはなりません」

慢性化した司法制度の弱さを鑑みて、死刑制度の廃止とすべての死刑判決の減刑を視野に入れながら、死刑執行の公式な停止を宣言するよう両団体は呼びかけた。

法執行機関や司法制度の脆弱さは、恣意的な拘禁や、審理前の長期にわたる拘留を生み出す。子どもはしばしば成人と一緒に拘禁され、裁判にかけられる。精神疾患を抱える人びとは、法的根拠もないまま拘禁され、適切な治療も受けられないまま苦しんでいる。

「裁判の適正手続きが担保されない今、死刑執行の停止は、喫緊の人権の課題です」とアムネスティのボーグアフリカ部長は述べた。

司法制度の脆弱さに対処する際、新政府は、拘禁されているすべての人びとの事件を再調査し、拘禁を続けることが必要で適法であるかを判断しなければならない。

南スーダンは、ハルツーム政府(スーダン北部政府)が批准したさまざまな人権条約に批准することが期待されている。加えて新政府は、女性差別撤廃条約、国際刑事裁判所ローマ規程、そして拷問等禁止条約への批准が求められている。

両団体はさらに、性差別による暴力や、早婚・強制結婚を許さないことを宣言すべきであると南スーダンの指導者たちに呼びかけた。同国政府は、これらの事柄に対処し、慣習法を司っていた従来の指導者たちを特訓するためにも、国家戦略を早急に立てなくてはならない。

アムネスティ発表国際ニュース
2011年6月30日

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