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コンゴ民主共和国:無視されてきた被害者たちに、いまこそ正義を

2011年8月31日
国・地域:コンゴ民主共和国
トピック:
強かんや殺人を含む国際法上の犯罪が、数十年間にわたってコンゴ民主共和国全土で行われ、現在もなお同国東部でコンゴ国軍と武装勢力によって行われている、とアムネスティ・インターナショナルは述べた。

新しいアムネスティの報告書「正義の時はいま:コンゴ民主共和国で必要な新しい戦略」は、数十年におよぶ暴力の連鎖と人権侵害を助長してきた免責と闘うために、同国の司法制度の改革および強化を要請している。

「コンゴ民主共和国の人びとは、膨大な規模の拷問や性暴力、子ども兵士の使用といった戦争犯罪と人道に対する罪に苦しんできました。しかし、一握りの加害者しか裁きにかけられていません」と、アフリカ部副部長ベロニク・オベールは述べた。

「国際法上のこのような犯罪のあらゆる容疑者は、死刑の適用のない、公正な裁判に関する国際的基準に基づいて起訴されなければなりません」

「2011年11月に実施が予定されている、コンゴ民主共和国の大統領選挙および議会選挙に向けて、国際法上の犯罪の加害者を裁きにかけることや、被害者のための補償措置を行うことは、選挙での優先課題というだけでなく、具体的措置として実施されなけばなりません」

昨年、国連は、1993年から2003年の間にコンゴ民主共和国で行われた最も深刻な暴力や虐待について、またその被害に対する法の裁きや補償などがほとんどなされていないことについて記録した報告書(国連マッピング・レポート)を発表した。この報告書の中で国連は、コンゴ民主共和国の司法制度について、国際法上の犯罪に正義をもたらすには非常に脆弱な制度であり、資金や人材が不足していると指摘している。

国連の報告に対して、コンゴ民主共和国政府は、これらの犯罪の責任者を裁く特別法廷の設立を提案している。この特別法廷は同国内および国際的な司法関係者が参加することになる。この特別法廷を設置する法律はコンゴ議会で議論され、数週間以内に採択される予定である。

「この計画は、免責に取り組むための非常に積極的な一歩です。しかし通常の刑事司法がこの新しい法廷を補完できるように、さらに多くの措置が必要です」と、ベロニク・オベールは述べた。「特別法廷が注目を浴びる事件のいくつかを審理する間、受理された事件の大部分は、国内の別の法廷で審理することが必要となるでしょう」

アムネスティは、地域特有の暴力や虐待で影響を受けた、男性や女性、子どもに対して、コンゴ民主共和国の司法制度が救済を行なうために、その他の基本的な措置が必要とされていることを認識している。

「これらの恐ろしい犯罪の無視されてきた被害者たちには正義が必要です。彼らは改革の過程に有意義な形で貢献できなければいけません。そして被害者たちの声が政府に届かなければならないのです」とベロニク・オベールは述べた。

公正な裁判と法の適正手続きは保証されなければならない。裁判官や他の司法機関の職員は、政府当局や軍関係者から脅迫や妨害を日常的に受けているとの報告もある。

また、アムネスティは、いまもなお拘束されていない加害者による報復の恐れから、被害を届け出ることに消極的な被害者や目撃者を保護するためのプログラムを要請している。

マシシ出身の30歳の男性ポールは、コンゴ国軍が彼の村で組織的に暴行に関与している、とアムネスティに述べた。

「私たちの家に価値のあるものが何もない場合、彼らは女たちを連れ去りました。2010年9月に、私の家は焼け落ちました。午後10時頃、数人の兵士たちが私の家にやって来てドアを蹴り倒しました。彼らは私を見つけ、殴り始めました。私の肋骨が1本折れました」

「それから、彼らは私の妻と子どもたちを殴り始めました。私はこの暴力を止めるため、自分のヤギ9頭を彼らに渡すために外へ飛び出し、私のヤギを渡して私の家族から離れるように彼らに嘆願しました。軍が立ち去ると、私は妻と子どもと一緒に森に逃げました。私たちが翌朝戻ってみると私たちの家は焼け落ちていました。あなたに言ったことは、私の村のほとんどすべて人に起こったことです」

ポールは、今もなお同じ国軍部隊がマシシに現れるため、報復が恐ろしくて、申し立てをすることができないと述べた。

仮に起訴が成功しても、裁判所の判決はめったに執行されない。アムネスティは、国際法上の犯罪として裁判において責任が認定され、政府によって賠償金が支払われた事件を一件も確認できなかった。コンゴ民主共和国の人びとは、自分たちの法的権利を知らされ、補償措置を受けなければならない。

2011年3月、アムネスティは、ブカヴとゴマの刑務所を訪問した。ブカヴは350人の囚人を収容するために建設されたが、18歳未満の子ども37人を含む1,207人が収容されていた。母親たちと一緒に7人の幼児も刑務所内にいた。ゴマ中央刑務所は150人を収容する施設として建設されたが、943人を収容していた。刑務所の状態は大きく改善されなければならず、囚人の日常的な逃亡を終わらせなければならない。

さまざまな司法改革プロジェクトが現在、同国で実施されている。しかし司法制度の不備に取り組むために十分に包括的かつ調整が図られたものではない。プロジェクト間の有効な調整メカニズムについて、援助機関と政府の間で合意がなされる必要がある。

アムネスティは、国際的および国内のプログラムにおける現在の弱点、およびコンゴ民主共和国の司法制度に関する財源不足を考慮し、コンゴ政府、国連、欧州連合および他の関連する援助機関に対し、包括的かつ長期にわたる司法戦略の発展を確実なものとするために、必要な財政的かつ技術的支援を提供するよう要請する。


アムネスティ発表国際ニュース
2011年8月10日

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