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シリア:暫定政権は、少数派の保護を最優先に

2013年1月21日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:シリア
トピック:変革を求める中東・北アフリカ

国連の発表では、シリア内戦で推定6万人が命を落とした。(C) Sniperphoto.co.uk/Demotix
国連の発表では、シリア内戦で推定6万人が命を落とした。(C) Sniperphoto.co.uk/Demotix

シリアに生まれる暫定政権は、少数派集団の保護を最優先課題とすべきである。シリア現政権の崩壊後を考える英国での国際会議が終幕するにあたり、アムネスティはこのように述べた。

2日目にはサセックスで、反政府派のリーダーと世界中のシリア専門家による非公式会議が開かれた。ここでは同国の将来に関するあらゆる検討の中心に人権の尊重を据えることが要請された。

アサド一族も属するコミュニティーである、アラウィー派のイスラム教徒などの少数グループは、武装反政府勢力による人権侵害を受ける危険が高まっている。

紛争が最終的に終結した場合、権力を手にした勢力には非常に大きな課題が課せられることになる。誰がその任務を遂行するにしても、政策と改革の中心には人権の尊重を置くことが必須である。

なかでも重要なのは、とくに旧政権を支持していたと見られる勢力の安全を保証することだ。

最近のシリアでは、バッシャール・アサド大統領に対抗する勢力などによる宗派間暴力が増大している。

標的になっているのは、アラウィー派、ドゥルーズ派、シーア派のイスラム教徒、それにキリスト教徒である

こうした宗派間攻撃を中止し、抑圧という遺産は決して国の将来を利さないことを確認するため、早急に行動を起こす必要がある。

国際法に反する犯罪の責任を問わなければならない。さもなければ、新生シリアの展望が見えず、万人の権利が十分尊重されないからである。

6万人以上の死亡者、60万人以上の難民

シリア内戦の平和的解決がますます遠くなっている状況で、サセックス会議が行われた。反政府勢力は引き続き制圧地域を広げているが、彼らが占拠している町や村はたびたび、シリア政府軍による激しい爆撃や砲撃にさらされている。

シリアの将来の指導者は、流血の内戦で荒廃しきった国を再建する課題を担うことになる。国連の調査ではこの内戦で少なくとも6万人が死亡した。今なお市民は過酷な暴力にさらされ、日々数十人単位で殺されているとの報道もある。

国連の調査ではまた、200万人以上が国内で移住を余儀なくされ、60万を超える難民が、主として近隣諸国などに避難しているという。

新政権の課題でもっとも緊急なのは、人道的援助を必要とするシリアの人びとが直ちに援助を受けられるようすることである。

また政権移行後、シリアにおける人道的危機を緩和することが、国際社会の責務である。

住宅、食料、水、衛生、医療などを早急に用意する必要があり、国際社会がその任務遂行に力を貸さなければならない。

国連とその他の国際機関は、シリア国内外の難民の援助を行うために緊急の財政貢献を求めている。

シリア難民を受け入れた諸国は、シリア国内での安全と人権状況が改善され、安全で尊厳ある帰還が継続的に可能となるまでは、彼らに帰国を強制してはならない。

アムネスティは、他の国々も、現在大部分の難民を受け入れているシリア近隣諸国への連帯を表明し、責任を分かち合うために意義ある措置をとることを求めた。

40年以上にわたる人権侵害に終止符を

国の将来を語り合うシリアや各国の要人には、将来政権を手にした際は、とくに女性に対する暴力と差別と闘う決意が求められる。

近年私たちは、各国の暫定政権の下での議論で女性の権利が後回しにされてきた様子をあまりにも頻繁に見てきた。

人権侵害は40年以上にわたり繰り返されてきた。この悪弊を打ち砕くには、勇気と政治的意志と効果的な手だてが必要だ。

シリアは、何十年も重苦しい抑圧と何か月も凄惨な内戦にさらされてきた。人びとは人権と法の支配の尊重に基づいた国家を望んでいるし、またそれに値する。

アムネスティ国際ニュース
2013年1月10日

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