著名なブロガーであるグエン・バン・ハイさんは、社会正義を訴えるブログ記事によって投獄されていました。そのグエンさんが刑期半ばで釈放されました。
グエンさんは2007年9月に仲間たちと共同で自由ジャーナリストクラブを設立し、社会正義、人権侵害、国家主権など幅広い問題についてベトナムで最も影響力のあるブロガーとなりました。腐敗を暴き、ベトナムが人権を大切にする国に変わるようさまざまな記事を投稿していました。しかしそれ故に、政府に目を付けられます。
2008年4月に初めて逮捕され、脱税の罪で裁かれました。この逮捕・起訴には政治的な思惑があったと考えられています。2年半の刑期が満了となった2010年10月、釈放されることなく、今度はベトナムの刑法に基づき「国家を批判するプロパガンダを行った」容疑で逮捕されてしまいます。勾留期間は何度も延長され、長い拘束の果てに2012年の裁判で、禁錮12年の刑を下されました。
アムネスティは、政府が都合の悪い声を封じようと不当な刑を科したと、最初の投獄からグエンさんの釈放を訴えてきました。最初の服役時にしばらく所在不明となったときには、弁護士や家族に会わせるよう要請し、長期拘留中に健康状態が心配されれば、医者に診せるよう求めました。
2度目の服役中にグエンさんが自分や他の政治囚に対する厳しい処遇に抗議してハンストを始めると、彼の不服申し立てに対処するよう訴えました。このときは彼の申し立てが調査されることになり、グエンさんは開始後38日でハンストを中止しました。
そして2014年10月、グエンさんの件を世界中のアムネスティ・サポーターが見守り続けているという圧力はついに実を結び、釈放されたのです。
グエンさんは釈放されたその足で空港に向かい、アメリカへと旅立ちました。
みなさん、どうもありがとうございました！
