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書評連載「書を持て、町へ出よう」一覧

アムネスティの本好きなボランティアが、マンガ、小説、写真集、エッセイなど、さまざまなジャンルから、人権に関連する隠れた良書をピックアップしてご紹介します!
 

12.チェルノブイリの春

チェルノブイリの春

フランスで活躍するバンドデシネ作家エマニュエル・ルパージュによるドキュメンタリー風の作品である。バンドデシネと聞いても日本では馴染みの薄いジャンルだが、簡単に言えばフランス語圏で描かれたのコミックのことだ。作家一人で数年掛けて一冊の本を仕上げることも珍しくない。コミックというよりはアート作品のようで、個性的な作品が多いことも特徴である。

エマニュエル・ルパージュ著/大西愛子訳、明石書店、ISBN:978-4750339931


11.『FREE <無料>からお金を生み出す新戦略』

FREE<無料>からお金を生み出す新戦略

私たちの周りには“無料”のものがあふれている。何故だろう。本書は私たちを取り巻くこの不思議な“無料”という値付けをめぐる事象について米国のデジタルカルチャー雑誌『Wired』の元編集長クリス・アンダーソンが解説したものである。

クリス・アンダーソン著/小林弘人 監修/高橋則明 訳、日本放送出版協会、ISBN: 978-4140814048


10.『わたしを離さないで』

わたしを離さないで

日系英国人作家・カズオ・イシグロが書いた「わたしを離さないで」では、クローン人間が主人公である。クローンとして生まれたキャシーとトミーの運命は、若く健康なまま臓器提供することであり、それは彼らの死を意味する。しかし彼らはなぜか、その運命を受け入れているように見える。逃げもせず、集団で造反もせず、あまりにおとなしく悲運を受け入れている。

カズオ・イシグロ著/土屋政雄訳、早川書房 、ISBN: 9784151200519


9.『ガリレオの生涯』

ガリレオの生涯

「目にみえないもの」を信じること、疑うこと。この本を読んだ後、どうしてもそこに思いを巡らさないではいられなかった。「信じるべき」ものは「目にみえる」ものに限るべきなのか。「目に見えないもの」は常に「疑うべき」対象なのか。信じられること、疑う余地のあることの区別は、「目に見えるか」「見えないか」で究極的には判断できるものなのだろうか。

ベルトルト・ブレヒト著/谷川道子訳、光文社、ISBN:75264-4


8.『紙女』(「われら猫の子」に収録)

『紙女』(「われら猫の子」に収録)

短編「紙女」は、小説を愛するあまり紙になりたいと願った女という、奇抜な設定の物語。私にとって星野の小説は、とっつきにくい。ではなぜ読みたくなるかというと、紙になりたがった女と、その女の希望を叶える作家というように、一見突拍子もない人間関係に、興味を引かれるからかもしれない。

星野 智幸著、講談社 ISBN:978-4062136952


7.『ぼくの村の話』

ぼくの村の話

「じゃあ、このうちが空港になるっていうだが?......うちの畑もみんな......?」 もしも、あなたが住んでいる家や地域が、朝のニュースで突然、空港になることが発表されたならば、あなたはどう思うだろうか。  「ぼくの村の話」は、広げた新聞に見入る家族の驚きから始まる。いわゆる三里塚闘争は1966年から始まった空港建設反対運動である。これを題材として作者は90年に闘争現場を取材し、92年からコミック誌に連載した。

尾瀬 あきら著 、講談社 ISBN:978-4063283051


6.『くらやみの速さはどれくらい』

くらやみの速さはどれくらい エリザベス・ムーン著、小尾芙佐訳/早川書房 ISBN:978-4152086037

舞台は、自閉症の療法が現代より飛躍的に進化した、近未来の米国。トレーニングにより大幅なリハビリが可能となり、特有の高度な能力を活かし、自閉症者が企業に貢献する時代である。ただし、若干のコミュニケーション障害は残っている。他人の表情やしぐさから相手の思考や感情を読み取れない。遠回しな表現、微妙なニュアンスを解さない。

エリザベス・ムーン著、小尾芙佐訳/早川書房 ISBN:978-4152086037


5.『ハーフ・ザ・スカイ―彼女たちが世界の希望に変わるまで』

ハーフ・ザ・スカイ―彼女たちが世界の希望に変わるまで ニコラス・D・クリストフ、 シェリル・ウーダン著、北村陽子訳/英治出版/ISBN:978-4-86276-086-9

これは本当にノンフィクション? あまりにも非現実的な世界が描かれていて、最初そう思った。もしかしたら、その現実を受け入れたくなくてそう思ったのかもしれない。生まれた国が違うだけで、こんなにも運命が変わる。

ニコラス・D・クリストフ、シェリル・ウーダン著、北村陽子訳/英治出版/ISBN:978-4-86276-086-9


4.『三重苦楽』

三重苦楽 大畑楽歩著/アストラ ISBN:978-4-901203-43-2

歩行障害があるにもかかわらず「楽歩(ラブ)」と名付けられた大畑楽歩さんは、脳性まひのため、うまく歩いたり、話したりできないという苦労を背負って生まれてきた。しかし、彼女の自叙伝「三重苦楽」は、明るいトーンと軽快なテンポで一貫している。一日十何時間も腹ばいや高ばい、鉄棒を繰り返す過酷なリハビリ訓練「ドーマン法」の体験談、高校受験の失敗、自殺未遂。通常であれば暗く苦しいはずの過去を、特有の京都弁なまりの茶目っ気と冗談を交えて描写している。

大畑楽歩著/アストラ ISBN:978-4-901203-43-2


3.『エリザベート 美しき皇妃の伝説』

エリザベート 美しき皇妃の伝説 ブリギッテ・ハーマン著、 中村康之訳/朝日新聞社

21世紀の現代でも「女子力」なるものがクローズアップされ、たとえビジネスやスポーツで活躍している女性であっても、家事ができるか、結婚しているかどうかが注目される。男性に対してそのようなことはあるだろうか? 女性に対する意識は、いまだ19世紀とさほど変わりがないのかも知れない。
19世紀後半のハプスブルグ帝国の皇后であったエリザベート。しかし、皇后でありながら、彼女は「一個人」としての権利を主張し、「女性」として求められる役割を何ひとつ果たそうとせず、宮廷でのしきたりを嫌っていた。

ブリギッテ・ハーマン著、 中村康之訳/朝日新聞社/978-4-02-261488-9


2.『Die Energie 5.2☆11.8』

Die Energie 5.2☆11.8 三原順/出版社:白泉社/ISBN:978-4-59288-377-7

1980年代は、それまで少女マンガ家として分類されていた作家たちが、次々と硬質の作品を発表した時代だった。 三原順はおもに言葉で語る作家である。代表作「はみだしっ子」の中で1ページすべてをびっしりと文章で埋めた手法などが語り草になっている。登場人物のセリフも論理の展開が複雑かつ繊細で、まるで心理劇だ。息が詰まりそうな緊張感こそは、彼女の作品の大きな特徴である。

三原順/出版社:白泉社/ISBN:978-4-59288-377-7


1.『百合子、ダスヴィダーニヤ―湯浅芳子の青春』

『百合子、ダスヴィダーニヤ―湯浅芳子の青春』出版社:文藝春秋/ISBN:978-4-16344-080-4

「何でもヅカヅかいえる人。しかしもう一つぴったりせず。未知数だけに興味がある」。百合子の初対面の印象を、芳子はこう書いた。二人の出会いは、1924年4月。芳子は27歳、百合子は25歳。天才作家として17歳でデビューしてから、百合子は創作を続け、芳子はロシア文学の研究に励んでいた。二人はたちまち惹かれあい、閑静な住まいを見つけ、共に暮らし始める。百合子は旺盛に執筆活動を行い、芳子もロシア語の翻訳に没頭する。

出版社:文藝春秋/ISBN:978-4-16344-080-4

 

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